蓋を開けると、赤色のレザーケースが目に入る。


箱からレザーケースを取り出し、蓋を開けた。



「これ……」


「9号だったよな」



蛍光灯の明かりでキラキラ光っているのはダイヤ。


プラチナ台でVカットの指輪には少し大きめのイエローダイヤと周りにかわいいダイヤが嵌めこまれている。



「やっと奈央にプロポーズできる」


「拓海……」


「俺は、奈央とこれからずっと一緒に居たい。俺の横に居てくれませんか?」


「……」


「奈央。俺は奈央を想う気持ちは誰にも負けない。俺の運命の相手は奈央なんだって思ってたから」


「……拓……海」