ダメ!頭が回らない!



もう、何を考えたらいいかさえ分からず、グルグルと目を回す。



そんな私を、フフッと笑いながら、私の頬にキスをする高木先生。


ひどすぎる!高木先生は!私がこれだけドキドキさせられて、目を回してるのに、そうやって笑う!



「たか、ぎ先生の…バカぁ…。」


必死で絞り出した言葉も、熱くなる身体が抑えられなくて、両手で顔を隠す。



もう、恥ずかし過ぎて堪えられない。



高木先生:「隠すなよ…。」



バッと、両手を取られ、高木先生が目に映る。



真っ赤な顔を見られたくないのに。


半泣き状態の私。


だって、何だか気持ちが溢れてくる。



どうしたらいいの?


ドキドキし過ぎて逃げ出したいのに…逃げられない。




高木先生も顔を赤く染めていたことに気付いたのは、先生の次の言葉でだった。




高木先生:「…好きだ。奈緒…。返したくねぇ。」





そう真っ直ぐ私の目を見て言った後、私の首元に顔を埋める。





ドクンドクンと心が、一文字ずつその言葉を受け取る。




…え…うそ…?



わ、私を…先生が…?