高木先生の言葉に、皆スッと前を向く。


高木先生の真っ直ぐ見るその姿がキラキラして見えた。


花…、キラキラって…、こういうこと?



高木先生:「井口亮、91点。河村賢志、98点。今野真梨奈、96点、佐伯孝則、90点。長嶋南、84点。林田俊平、86点。山岡花、92点。吉崎奈緒、100点。」



高木先生の低く落ち着いた声だけが、教室中に響き渡る。



高木先生:「…それぞれ、本当に良く頑張ったと思う、その点数は頑張った証だ。」



南:「…けど私…90点なかった…。」


高木先生:「ああ。でもそれは仕方ない。長嶋は、数学じゃ常に40点あるかないか…。そこから…40点もアップしたんだ!凄いことじゃないか。林田も予想外の得点アップだ。」



林田:「……。」


高木先生:「8人を平均すると約92点!!数学ってのは、面白いことに、平均で考えると一人92点になるんだな。」



得意げに高木先生は南と林田君に微笑む。



南・林田君:「!!」



高木先生:「だから全員90点以上の条件!見事に合格だっ!」




その言葉が教室に響いた瞬間、わぁっと喜び合う皆。