その壁を乗り越える為には、やっぱり勇気が必要。




でも、言えるのかなぁ。





私、情けない。


フウッと、机に伏せて、気が付けば、もう帰りのHR。




考え過ぎると、知らない間に時間がすぎてしまってる。




今日、授業中何やってたっけ…。




「亮、今日一緒に帰ろ。」



HRが終わり、亮に話しかける。
帰り支度をしてる亮が振り返って返事をする。


亮:「ん?ああ!いいよ!」



「今日さ、色々聞いてほしいことあんだ。」


亮:「そうだよ。お前最近元気なかったからさ!聞くよ!何でもよ。」


気付いてくれてたんだ。



ありがとう、亮。



亮と教室を出る時奈緒と目が合った。


奈緒:「もう帰るの?」


奈緒が、少し不安げに聞くからそれにうんと答えた。


「今日さ、壁、壊しに行ってくるよ。ごめんね。何も話さなくてさ。でも、明日いっぱい聞いてね!」


ボソッと奈緒の耳にそう言ってバイバイした。









聞いてね。





頑張るから!



大丈夫。一人じゃない。