僕が所定のチケットを買って、男性店員に手渡す。


 その場で即食事を受け取れるのだった。


「ご注文ありがとうございます。少々お待ちくださいませ」


 店員も学生で、半ば互助(ごじょ)のようなものだ。


 僕が待っていると、


「お待たせいたしました。こちらがチーズケーキとホットコーヒーのセット、こちらの方が苺のショートケーキにホットコーヒーのセットとなります」


 と言ってきた。


「ああ、ありがとう」


 僕が一礼してトレイに載せてもらっていたお菓子類を受け取り、歩き出す。


 慧子はじっと参考書を読んでいる。


 僕がテーブルに着くと、掛けていたメガネを外し、目を上げて、


「ああ、美味しそうね」