少なくとも嫌いではなかった。 少々生意気なところもあったが。 つまらなくなるな。 昭仁が死んで、シイがいなくなったら… つまらないな。 ボクは立ち上がった。 月が綺麗な夜だ。 今回だけだ。 これは神の気まぐれだ。 そう、月が綺麗な夜だから。 だからボクは散歩にでる。 そのついでにシイに会う。 もちろん、偶然だ。 そういうことにしよう。 ボクは黒い炎の気配を追い、神社を出た。