いぢわる王子様

「そう。名前で呼ぶ事と、すぐるだけを信じる事。

それと……すぐるがいない場所で何かがあっても、負けるなって」


私の言葉に律が何度かうなづく。


「なにそれ? 嫌がらせされちゃうこと、最初からわかってたみたいじゃない」


「うん……。そうみたい……」


なのに、犯人である清子さんを責めるなと言った……。


「すぐるの気持ち、全然わかんない」


私が言うと、律も真剣な表情でため息をついた。


彼女である私が理解できないことを、律が理解できるわけがない。


でも、本気で悩んでくれている。