「…なんか、気を使わせちゃってごめんね。

入りたくなったら、いつでも入っていいからね。」

『…わかった。』



本当は、入るつもりなんてサラサラない。


ただ、どういう答えを相手が望んでいるのか、あたしにはわかるから。


だから自分に鍵をかける。



「…夏奈は優しいね。」



そう微笑んだ春菜は、友達の輪に混ざっていった。


優しく、なんかないよ。


ただ、否定されるのが怖いだけ。


本当は、自分勝手なやつなの。