パジャマは上下ちゃんと着てるんだから、パンツなんか見えるはずない。
「もー!お兄ちゃん私の部屋から出てってよ!寝れないじゃないっ」
いい加減鬱陶しくなって、そう言い捨ててガバッと布団の中に潜り込んだ。
同時にお兄ちゃんの嫌みっぽい驚いた声が聞こえてくる。
「え?寝るの?優絵って美容とか気にするタイプだった?」
「美容とか関係なく眠いから寝るの!」
「やっぱり」
「ほんとうるさいよ!?」
私が勢いよく起き上がって、枕元にあった本当の目覚まし時計を手に掴むと、お兄ちゃんは「ストップ、落ち着け」と言ってようやく逃げるように部屋を出ていった。



