私はどうしてお兄ちゃんが私の首を掴んでくるのかわからなくて、目を見開いてお兄ちゃんを見つめた。 するとお兄ちゃんは口角をあげて、妖しげな笑みを向けてくる。 「心配するなよ。ちょっと痛いかもしれないけど、一瞬、我慢してくれればいいだけだから」 我慢? 何、を? お兄ちゃんが私の顔の横に首を押さえていないほうの手、即ち左手を置いたから、ギィとベッドが軋んだ。 そこで私はお兄ちゃんが左手に何かを持っているのに気づいた。 あれは―――!