「大体ね、こんなのが目覚ましだったら毎朝片づけ大変でしょ!」
ピシッと床を指差してそう言えば、お兄ちゃんはそよ~っと目を逸らした。
先ほど私の部屋の入り口で爆発したのは、お兄ちゃん曰く【目覚まし】の、古い電子レンジを改造したド派手なビックリ箱。
《あたためスタート》ボタンを押すと、ハデな爆発音とともに人形を吹き飛ばしてくる迷惑極まりない代物だ。
お兄ちゃんは毎晩夜遅くまで部屋に籠もっては、いいというのにわざわざ私にお披露目しにくる。
ちなみにさっきの怪しい音たちは、お兄ちゃんが【目覚まし】を創作していた音。



