お兄ちゃんは危険な××!


目をぱちくりさせている私をよそに、お兄ちゃんは傍にあった事務椅子にギィッと音を立てて座り、腕を組んだ。


「外の部活は中で活動してるし、カーテン閉めてやらせてる。雨が降ってるとしか思わねーよ。スイッチが学校内にある限り、学校以外には飴は降らねーし」


何ソレ?

地域を特定出来るってこと?

地味に凄い。


私が地味に感動していると、しかし、と言ってお兄ちゃんは椅子に座り直した。


「残念なことに今の俺には雨が降ってきてもそれをやませる術がない」


「や、やんでるみたいだけど?」


私がもう一度恐る恐る窓の外を確認すると、お兄ちゃんも外を見た。


そしてそよ~っと目をそらす。


「ああ、それはたぶん……」


なんだか嫌な予感……