二井くんに連れられて辿り着いたのは、理科実験室。
ちょっと古ぼけたかび臭いところで、ビーカーやフラスコが棚にびっちりと隙間なく並べられてる。
うっ…、いかにもお兄ちゃんがいそうな場所!
すっかり忘れてた……
「センパーイ、失礼します」
二井くんが理科実験室のドアを律儀にノックしてから開けた。
先に中に入った二井くんに続いて私も急いで中に入る。
理科実験室独特の変な匂いがして、うっと目を瞑った。
ヤな匂い!
二井くんにつんと腕でつつかれて、ようやく目を開けると白衣に身を包んだお兄ちゃんをみつけた。



