「須藤千里はどこですか!?」
近くにいたサッカー部の人を捕まえて胸元を掴んだ。
彼は血走った目で睨まれて、失礼なことに怯えてる。
サッカー部は今日は怪しい天気のため(!)室内で練習をしている。
お兄ちゃんの指示だそうだけれど……
でも、肝心のお兄ちゃんの姿が見つからない……
どこ行ったのー!?
「あれ、須藤さん?」
「二井くんっ」
二井くんが私に気がついてすぐさま私のところにやってきたので、胸元を掴んでいた人を解放してあげた。
どうしたの?と首を傾げる二井くんに、私は必死になって尋ねた。
「お兄ちゃん知らない?大切な用があるの!」
「ああ、須藤先輩なら……」



