ドッカーン!!! 「きゃあああーっ!?」 スコーン、ビヨーン、コロコロコロ…… 私の部屋の入り口で、物凄い爆発音とともにいろいろなものが部屋中に飛び散った。 プラスチック製のアヒルの指人形が、スコンッと私の頭の天辺に当たってから床にコロンと転がった。 かわいそうなアヒルの、悪意のないつぶらな瞳が私を見つめてる。 「あはははは!」 アヒルが頭に当たった私を見て、ケラケラと笑っている男。 それはまさしく―― 「お兄ちゃん!!」 私の兄、須藤千里(せんり)であった……