走ってきたままの勢いで突っ込んできたわたしを、お兄ちゃんが倒れ込みながらも受け止めてくれた。
お兄ちゃんの腕に抱かれて、胸を鳴らしたのもつかの間。
お兄ちゃんはさっとわたしから離れて、勢いよく土下座した。
「優絵!ごめん!」
へっ?
きょとんとするわたしをよそに、お兄ちゃんは土下座したまま謝り続ける。
「たぶんあのカメが、お前の邪魔したんだよな。じゃなきゃ、優絵が絶対一位だったよ」
カメ……?
って、もしかしてあの、おもちゃのカメ?
「たぶん、今のもそうだ。あのカメが優絵を敵とみなして災いを……」
ちょっと待ってよ。
「いや、あのね。何言ってんの……?」
「一位とれなかったから怒ってんじゃないの?」
「違うよ!」



