でも、お兄ちゃんと私はコソコソ話してたはずなのに、どうしてわかったんだろう? 私は心配になってきて、二井くんの腕をつんつんとつついた。 「……今の会話、聞こえたの?」 お家モードのお兄ちゃんがバレちゃったんじゃないかと、私はちょっとヒヤヒヤしながら尋ねた。 はっ! 何で心配なんかしてるんだろう、お兄ちゃんの正体なんかバレちゃえばいいのに! 二井くんはあたふたしている私を不思議そうに見てから、ふはっと笑った。 「まさか、勘だよ。当たってた?」