引き寄せられて、すぐ近くにお兄ちゃんの顔があった。 「とりあえず様子見、かな……」 そう耳元で囁いて、そのままわたしの耳に唇をつけた。 「ひゃ!?」 何を……っ! 耳を押さえてお兄ちゃんを睨みあげると、お兄ちゃんは優しい表情でわたしを見ていた。 長い指がわたしの髪を弄ぶ。 どうしよう…… わたしの顔が真っ赤なの、きっとお兄ちゃんにバレちゃってる…… 「優絵ちー」