私がパニックに陥っているうちにお兄ちゃんが目を覚ましてしまった。 「あ、優絵。目ェ覚めたんだ」 欠伸まじりにそう言って、う~んと伸びをしている。 「え……だ……なんでお兄ちゃんが?」 もうわけわかんなくてまた目がまわりそう。 「二井くんがここに運んでくれたはずじゃ」 「はあ?」 私が言った言葉に、お兄ちゃんは不愉快そうに眉を寄せた。 「だ、だって。倒れたとき、二井くんが目の前にいたし!」 「二井に優絵を運ばせるわけないだろ。俺が運んでやったんだけど?」 「……はあ!?」