ねぇ、満月。




それに比べて親父は
軽やかにどんどん進んで行く。


目的地に近づくにつれ、
親父の顔は嬉しそうだった。


こんな親父の顔を見るのは
初めて驚いた。


やっと、
山小屋らしき建物が見えた。


あれ……?


その山小屋には窓がなかった。


山小屋に着き、
周りを見ても窓がない。