麻美の事・・・好きなのに


初めて会った時から


見た時から・・・好きだった


「・・・離して」


「麻美・・・」


俺は腕を緩めた


麻美は 屋上から出た


はぁ・・・何やってんだよ?


こんなストーカーみたいな事して


一途に麻美の事 想い続けて・・・


どうにもならない事ぐらい


わかってる


「くそ・・・」


ガシャン


フェンスに手を勢いよく置いた


自分でも 悔しい気持ちが


心の中であった


ストン


その場に座り込み 頭を抱えた


どうすれば・・・いい?


香坂の言う通り 麻美を兄貴から


奪うのは・・・


一瞬 思ったけどそんな事


出来なかった


麻美の気持ちを・・・


大切にしたいのに


俺の心は どうしてこんな風に


自分勝手なんだろう?