ミーンミーン。 グラウンドには、セミの鳴き声が煩いくらいに響いていた。 もう、夏だな。 そんな呑気なことを考えながら、あたしは部員のユニホームを干す。 灼熱の太陽に照らされ、少し湿った風はそよそよとユニホームを揺らした。 「この調子だからすぐ乾くかな」 パンパンとユニホームを叩き、グラウンドに目を向けた。