噂のスピード速いな。

これで、全校生徒が郁未を空気にするのも速かったのが分かる。


『で、今度は何のご相談?一分500円から承ります』

「高くね!?」

『えー。だって最近俺頼られすぎてない?』

「頼られる男ってことだ。喜べよ」

『わーい』


すごく棒読みだけどな。

まぁいいか。


『で、何の用?』

「……郁未に」

『嫉妬の話なら聞いたけど』


由季渡ー!!

お前マジ何なの!?

どんだけおしゃべりなの!?

何この短時間で今日いなかったはずの洸稀にまで言っちゃってくれてんの!?


『龍くんもついに嫉妬かぁ……』

「もうそれはどうだっていい。忘れろ。忘れてくれ」

『こんな面白いネタそうそう無いのに。しょうがないな、で、嫉妬がなんだって?』

「ちげーよ!忘れろ!」