つまり、由衣の情報が親友に渡り、その彼氏に渡り、おしゃべりな彼はそれを広めたのだ。


「アイツは女子並に噂好きだからな……」

「ついでに言うと俺もユキから聞いて知ってた」

「は!?何それ何で言わねんだよ!?」


あぁもうアイツもアイツだけどコイツもコイツだな!!


「言う前に龍が話し始めたから。あ、それはどうでもいいんだけど、気になる事があるんだよね」

「よくねぇよ。気になるって、何が?」

「お前は男女共に好かれる。お前自身が有名な事もあって、学年性別問わず知らない人から声かけられる事もよくある」

「否定はしない」


洸稀は今度は何が言いたいんだ?


「それに対して木岐郁未は怖がられる存在。有名っちゃ有名だけど、誰もが話題にするのを恐れる」

「……あぁ、それがどうした?」

「いつも通り、付き合ってる事に誰かが触れてくるのか、それとも相手が木岐郁未だから全く触れて来ないのか……どっちだろうな?」


あぁ、その事か。

確かに、噂は広まってるだろう。

2人して有名人だからな。

俺は一年以外に、郁未は全学年……特に一年に。