夢で、女が泣いていた


……っく


……ひっく……


ぐすっ……っく


『……誰だ?』


……ぐすっ……


ひっ……っく


『……おい、ちょっと……』


真っ暗な世界で、音が響く。

何も分からない、何も見えない、自分自身も見えない世界に、その音は響き続ける。


『……誰だよ、なんで……』


白い何かが見える。

だんだんそれは大きくなってきて、目の前にはっきりと表れる。


白いワンピースを着た女がいる。

泣いている……音の主の女。


……非常に不気味だ。