昌代本人に会えるのは、この式場で最後だ。 犯人がノコノコとやってくる可能性はないだろうが、 裏事情を知っている連中が来る可能性はある。 それを狙っているのだ。 しかし、さっきから会場の外と中を行き来しているのは身内ばかり。 あと数十分もすれば始まるというのに、それ以外の姿は見えなかった。 「夜の世界には友情なんてないんですかね」 赤くなった鼻をさすりながら、藤堂がそう呟いた。 新田はその言葉に、 「どうだろうなぁ」 と、タバコを灰皿に押し付けた。