沙耶香が栗田に連れて行かれた後、幸也はため息を吐き出した。 そんな幸也を見て、ネコと冬我がニヤニヤと口元をゆるめる。 いやらしい笑いだ。 「ありゃぁ付き合ってるんじゃねぇのか?」 「飯田昌代の殺害現場で飯田沙耶香とキスをいていたのはあの男だ」 「ひょーっ! 熱々じゃねぇかっ!」 「残念だったな、彼氏もちじゃ手が出せないだろう」 なんて、わざとらしく声を張り上げて言う。 「俺には関係ない」 幸也強がりでそう言い、軽くした唇をかみ締めた――。