「どこにいくんだ」 冬我がおいかけようとすると、「帰るんだよ。これ以上ここにいても仕方がない」 「待てよ、まだ何もつかめてないじゃないか」 と、幸也がネコの肩を掴む。 ネコは空を見上げ、「雨が降る。山道を歩いて戻るならモタモタしている暇はない」と言った。 気付かなかったが、たしかに雲行きが怪しくなっている。 雨が降る中で山道を歩けば、地盤が緩み、視界も遮られて危険だ。 「今日はもう帰って、戸部奈々子と飯田昌代の共通点を探そう」 ネコの言うとおりだ。