19の夏~私の愛した殺人鬼~


☆☆☆

 幸也たちが歩いて山道へ入りかけた時、ちょうど時計は昼の12時を指していた。


 警察もお弁当を広げてちょっと一休み、の時間帯。


 藤堂は、朝から楽しみにしていた出前の牛丼を目の前にして唾液が一気に溢れだした所だった。


 胃の中はほとんど空っぽで、肉の香りでグルルルと悲鳴を上げる。



 ドラマの《食いタン》の影響でマイ箸をいつも懐に忍ばせて歩いていることは自分だけの秘密だ。