《こんなのって非常識だわ!》 そんな訳で静江は幸せの空間で、憤りを感じていたのである。 彼女たちに怒鳴りたくて仕方がなかった。 静江だって世間の常識やルールなんて知らない。 同レベルだと言っていいくらいに、マナーを知らないから、 彼女たちを責める資格は自分にはないのかもしれない。 しかし、結婚式。 知らないからこそ、母に身支度を任せた。 それでも不安だったので冠婚葬祭の本を買って読んだのだ。 “きちんと”姉を祝ってあげたかったから――― 泣きたくて仕方なかった。 なぜなら――