さよなら異邦人

カゴを持ちながら、安請け合いした事を悔やんだ。

かと言って、今更引き返す訳にも行かない。

己の不幸を呪いながら、頼まれた物をそそくさとカゴへぶち込んだ。

レジの女の子と、なるべく目を合わさないようにして会計をすまそうとした。
 
里佳子から渡された財布を開けると、びっくり。

僕の一年分の小遣いよりも多いお金が入っていた。

ちょっとびびりながら、一万円札を抜き取った。

つり銭の千円札をいちいち数えているのが、もどかしく感じた。

しかも、数え間違えてもう一度やり直しと来たもんだ。

嫌がらせか?

漸く数え終わったつり銭を引っ手繰るようにして受け取り、僕はダッシュでコンビニを後にした。

来た道を来る時の倍の速さで歩き、里佳子のもとへと急いだ。

「お待たせ」

そう言って彼女に袋を渡す。

「何これぇ!?」

中身を見ながら、里佳子は素っ頓狂な声を張り上げた。