さよなら異邦人

これで僕が彼女を追い駆け、波打ち際でバシャバシャと水のかけっこでもしたら、完璧に青春ラブストーリーじゃん。

「加瀬ェ、は、や、くぅ!」

予感の的中率、只今88%……。

まあ、喜んでいる事だし、あいつの思惑通りにはまるとしますか。

砂浜は思った程熱くなく、足の裏に伝わる砂の感触が心地良かった。

二人分の鞄と靴をその辺に放り投げ、波打ち際に近付いた。

「えーい!」

バッシャー

予感的中。

ただし、制服姿だという事を里佳子は忘れている。

頭から海水を掛けられた。

よぉし、こうなったら容赦はしないぞ!

「やったなぁ!」

「キャー!」

バシャバシャなんてもんじゃない。お互いに全身ぐっしょり。

お陰で僕の頭はワカメが張り付いたようになり、ズボンの中まで濡れてしまった。

里佳子はと見ると……

ちょっと刺激が強すぎる……。