さよなら異邦人

僕が通う高校は、実は父も卒業した学校だ。

一応都立で人気も高い。

本来なら、僕が通っていた中学からは受験出来ない高校だったが、父が無理やり僕の住所を高校の近くに住む同窓生の所へ移し、それで受験する事が出来た。

お陰で、入学以来僕は毎日電車で一時間近く掛けて通うはめになった。

場所は、神宮球場の直ぐ近く。

地下鉄の駅を降りると、目の前が球場で横に大学があり、隣接するように僕の通う高校がある。

完全に越境入学なものだから、中学時代の友達は一人も居ない。

で、驚いた事に、この学校へ入学して来る連中の八割が、僕と同じ越境入学らしい。

それだけ人気のある高校らしいんだけれど、偏差値レベルも確かに都立の中でも上の方だ。

別に僕の成績が良いとかって意味じゃないけど。

まあ、勉強は嫌いじゃない。けれど、成績は中の下。

入学試験は、殆どまぐれで通ったようなもんだ。

渋谷周辺に住んでいるジモティ達は、男子も女子も揃ってセレブな奴ばかり。

中には、高校生のくせに、クレジットカードを持っている奴も居る位だ。

そのセレブな同級生である、影山里佳子と青山通りでばったり。

入学以来、不思議な縁でクラスも席順も一緒。自然、彼女と話す機会が多かった。