ペルーからやって来た二人の姉妹。

彼女達とのその後はどうなったかと言うと……

別段変化は無い。

生活の不便さは、慣れてしまえばどうって事は無かったし、特に里佳子の事があってからは、妙に意識する事もなくなった。

他人から見たらつまらないと思われるかも知れないが、刺激を刺激として意識しなくなっただけの事で、ようは一々感じている暇が無かったというだけ。

それでも、冷静に振り返ると充分に刺激的だったんだなと思う。

ニキータが酔っ払った時は、初めて遭遇した時同様、エロさ満点になるし、リュウノスケはそうなる事を期待して、わざと酒を勧める始末。

アニータは僕を本当の兄貴かなんかと思ってか、やたらと懐き、ちょっとコンビニへ行く時でも後をひょこひょこ着いて来る。

悪い気はしない。

世間は夏休みだったが、アニータは日本語学校へ通っていた。

何でも、二学期が始まるまでには、日本人の高校へ行くのだとか。

夜遅くまで勉強している姿を何度も見た。

僕のバイト代が貯まって行くのと比例して、辛かった仕事も然程には感じなくなって来た。

そして、同僚の外国人達から教わったスラングも、比例して頭の中にインプットされて行った。