雪色の囁き ~淡雪よりも冷たいキス~

遼もまた、一緒にいた友人らしき人たちへ挨拶し、自分だけその場に残る。


「紗矢花、彼氏と過ごしていたんじゃないの? 今の人は?」


軽く眉を寄せ、心配そうに遼は聞く。


「あ……、今の人は同じ学校の友達。家に帰ろうと思ったら、偶然会ったの。彼氏とは……ちょっと喧嘩してしまって」

「そう……。僕でよければ話を聞くよ」

「うん。ありがとう。でも、いいの? 友達との予定は?」

「いいんだ。そろそろ解散するところだったし。それに、今日は紗矢花の誕生日だったよね」


優しく微笑んだ遼は、響とは全く違った穏やかさで私を駅へと促した。