【一真 side】


はるかが姿を消してから
1年と4か月

街は赤や緑、金色、
といったクリスマス仕様に
着飾られ
夜は、イルミネーションの光が
眩しい空間だった


「あと2週間でクリスマスかよー

彼女がいねぇ俺には堪えるなぁー」


外の掃除が終わった翔平が
手を擦り合わせながら
店の中へと戻ってくる


俺も翔平も
バイトの時間数は少なくなったけど、
相変わらず、
このコンビニでバイトしてる


「ははっ、
翔平、またお前フラれたのかよっ

お前、その浮気グセ直せよな
そしたら、
ラブラブなクリスマスだったのによー」


浮気症は、
やっぱり、
隼人おじさんの遺伝かもな…


「うっせー

一真なんざ、彼女の一人もいないクセにっ!

お前なんかに言われたかねーよっ」


口を尖らせながら
バックヤードへ在庫を取りに行った翔平