目的が変わったんじゃない、城那さんは恋をしただけだったんだ……。

友達の影響で変ったと思ってるけど、女の子は応援したがるもの。

友達は城那さんの背中を押してあげただけなのかもしれない。


ただ、恋をしていただけ……?


「辰」

「え?なに?」

「辰呼ばなきゃ……ううん、五人とも!」


あたしはその場で辰に電話した。


「今すぐ五人集めてあたしのところに来て!!」


戸惑っている辰なんか無視してみんなが集まるのを待った。


「あ、ダメだ、陽紀が来たらみんな怯えちゃうんだった」


なんてこと思っても既に遅く、『五人』の中に入っているだろう陽紀の名前を浮かべて二人は怯えていた。


「昴ちゃん!」


呼ばれて廊下を見ると、陽紀以外の四人が揃っている。