オモイビト



学校へ来て気付いた。


……どんな顔して想に会えばいい……?


だって、昨日、その、キス、したり、しちゃったり、カップル、なったり、なっちゃったり、したじゃない、しちゃったじゃない?

……恥ずかしいじゃない……。


そしてあたしは休み時間の教室にたどり着いた。


「お?なんだよ昴姉、社長出勤か〜?」

「……消えろ、クズ」


あ、しまった、蛍都を見てつい本音がっ……!!


「ひでぇっ!!」

「てかなんで蛍都がいるわけ?しかもユナとアサと一緒に?」


まさか一番最初に蛍都を見ることになるとは思わなかった……。


「昴おはよ!ついにだね!」

「……ついに?」

「ついに敬語ハズれたじゃん!!」


教室の中が一瞬静まり、次の瞬間にはざわめき始めた。