季節外れな風があたしを取り巻く。 唇に手をあてる。 きっと、あれもキスだ。 また会うまでの、キス…――――。 あたしはこの温かみを忘れないよ、悠太。 あたしもね、 「あいしてるから…」 この風にのせて、あたしの思いは届くだろうか…? ――――…いや、 届かなくてもいい、今は…。 次に再会したときに、たくさん言おう。 あなたに、愛の言葉を…―――――。