○プロローグ○
『…お前は、強い子だから…。俺なんかが居なくても、大丈夫だよ…』
いつか、
誰かが私に向けて言った別れ文句に、
私は、
何も言えなかった。
そう、見せてるだけ。
私の弱さに…
気付いてはくれなかった。
そんな彼を、
「嫌い」になった…。
じゃあ…
私は、
強くなるしかない。
強くなって、
強くなって……
今となっては…、
私は、
…どうしたかったんだろう。
…間違えた。
間違えたんだね。
だって、心は苦しく鈍くなるばかりだ。
でも、
もう…、
前の自分には、
戻れない。
これが、
「今の私」だから…