そして優しい嘘を言葉に

私は我慢できなくて、小走りで涼の部屋に向かった。

部屋の前に着くと、ノックをしようかと思ったけど、その音で起こしちゃうとマズイと思い、静かにドアを開けた。



……涼……。



やっぱり寝ていたけど、涼の顔を見た途端、ジワッと涙が込み上げてきた。

涼のベッドの横にあるイスに座ると、涼の寝顔をジーっと見た。



涼、会いたかったよ。



ポロポロと我慢しきれず、涙が零れた。

いろいろな気持ちが一気に溢れてきた。