そして優しい嘘を言葉に

私に話?

4月からの仕事の件かなぁ?

それだったら、ハッキリ何処に行くかは聞いて無いけど、学校が変わるのは教えてくれたけど……。



「いや……まだ」

涼がボソッと呟いた。



えっ? 『まだ』?

ああ、そうか。

何処に行くかは話してないもんね?



私がそう思っていたら、大村さんが『はぁ』と軽くため息をついた。

そして、言った。





「涼……俺、前にも言ったけど、美雪ちゃんなら分かってくれるから、大丈夫だって。

 それに、嬉しいと思うぞ?

 4月からも一緒の学校に通えるなんて」