君はガラスの靴を置いていく




【は?みやこそなんか勘違いしてない?私はみや達が付き合う前からいとりんと友達だしお昼一緒に食べたっていーじゃん!二人の問題は私には関係ありませーん】


まるで屋上に来たのは偶然で、そこにたまたま俺達が居たみたいな言い方だ。明日香はベーっと舌を出して携帯をポケットに閉まっていた。


………はぁ。

別に俺はいいんだよ。むしろ隙あらばまた話しかけようと思ってたし。でも千花は…………


『ねぇ、いとりんもたまご焼き食べて?』

『ありがとう。明日香ちゃん』


千花は明日香と増田を挟んで俺の向かいに座っていた。


相変わらずちょこんと女の子座りをして、膝には小さなお弁当箱を広げていた。

千花は先輩とご飯を食べる時は中庭のベンチか教室で食べてるみたいだし、やっぱり地べたに座る姿は違和感がある。



「糸井さんって……豊津先輩と付き合ってるんだよね?』


増田のストレートの質問に思わずお茶をこぼしそうになった。なんで1番避けるべき話題を普通に聞くんだよ……。俺が早くこの場から立ち去りたいんだけど。


千花は答えづらそうな顔をしてるのに増田は気付かない。



『俺は応援する!むしろ宮澤の時は反対してたからね?』

『おい』


知らん顔するつもりがとっさに突っ込んでしまった。