君はガラスの靴を置いていく




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自転車は千花の家を通りすぎて公園の前で停まった。辺りはすっかり暗くなっていて公園にある電灯だけが光っている。



『なに、俺ともっと居たかったの?』

俺達はベンチに腰掛けた。いつもは否定的な言葉が返ってくるけど今日の千花は顔を赤くするだけ。


『………ごめんなさい、無理言って』

『なんで敬語?俺は全然平気だよ?
むしろ朝帰りでもいいよ』


うちの親は厳しくないし、むしろ遊びに行かないと具合が悪いと勘違いされる。

まぁ、千花は一人っ子だし大事にされるのは当然だ


『そ、そう言えば洋平君、髪の毛少し明るくなったね』

千花は話しを反らすように話題を変えた。


『そう?多分、色が落ちてきただけだよ。
今年は明るくする予定ないし』

それに黒髪の方がモテるんだよね。


『そ、そうなんだ。洋平君はえっと……』

千花は緊張をほぐそうとしてるのかお喋りだ。普段は平気なのにこうして肩を並べるとすぐに固くなる


『千花って分かりやすいね』

『………え…っ……』


俺は隣に座る千花の手を引いてキスをした。

離してはまたして、何回も何回も繰り返した。



『よ、洋平君っ………ん……』


ドクン、ドクンと千花の脈が速い。