君はガラスの靴を置いていく





暫く海で遊んだ後、増田は好みの女が居ると片っ端から声をかけていた。下心見え見えの増田はことごとく惨敗。

代わりに明日香がナンパされまくってた。


結局各々自由行動になって、俺は今シートの上で休憩中。その間まるは海の家に昼飯を買いに行ってくれている。


遠目で明日香が男と親しげに遊んでるのが見えた。どう考えてもチャラそうだけど明日香は男が居ないと駄目だから、当分依存は治りそうにない。



『……………洋平先輩?』


そんな中、俺は誰かに声をかけられた。

さっきも『一人ですか~?』と数人の女子に囲まれた。下着の女は好きだけど、水着の女は全然萌えない。

またか、と思いつつも“先輩”という単語にピクリと反応した。


『やっぱり洋平先輩だっ!偶然ですね』


それは同じ学校の後輩で、多分男なら知らない人は居ない。


名前は一宮 悠里。

読者モデルもやっていて人形みたいな顔立ちをしてる。その可愛さで女子から妬まれたりするらしいけど男子からの人気は抜群だ。

親しい訳じゃないけど、たまに挨拶してくれるし顔ぐらいは知ってる。


『なんかカッコいい人が居るなって思ったら先輩だったんですね』

声も可愛いし、水着も自分に似合うものを知ってる感じ。後輩では断トツで頭1つ飛び抜けている


『えっと、悠里ちゃんだっけ?』

わざと名前を尋ねた。


『悠里でいいですよ。先輩お昼食べました?
もし良かったら一緒にバーベキューやりませんか?』