最先端クローン技術


「いいの?」

ファミレスを出て肩を並べて歩く俺達。


「いいよ。元々付き合う気なんてないから。」



歩きながら自然を装い歩幅を合わせる。


「なに言ってんの?あんた告白されたの?」


立ち止まり首を傾げる圭。


「え?そのことじゃねーの?」

同じく立ち止まるおれ。

「お会計。女に払わせるなん最悪。」


なんだ。

少しすねながら俺は呟いた。


「誘ってきたのは向こう。だから金はあっち。」


口笛を吹く俺には、呆れた視線が送られる。


「そう言えばなんでいたの?」


歩き出す圭を追う。


「なんとなく。」

「通りかかった…とか?」


そんなとこ。と曖昧に言い、圭は歩く速度を速めた。