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 駅のホームで電車を待つ。


 俺はバッテリーが切れ掛かったケータイを弄りながら、ネットに繋ぎ、いろんな情報を見る。


 俺自身、普段から会社で企画書ばかり打っているので、単調な作業で疲れていた。


 だが、幸い、うちの社は勤務時間中にネットを見てもいいことになっている。


 さすがに自由な情報源が会社の活性化に繋がると、上の人間は踏んでいるのだろう。


 俺はいつもは高村や礒野としか付き合いがないのだが、お互い書類を作る合間にパソコンをネットに繋いで、友達のアドレス宛にメールしたり、ネットサーフィンしたりしていた。


 企画部でも部長の辛島は新聞や週刊誌などを読みながら、俺たちを見張るだけだし、俺たち平の社員も別に辛島に対し、これと言って抵抗することはない。


 互いに構わないわけである。


 俺たち一般社員はキーを打ち続けるだけで、毎日が繰り返されるのだし……。


 その夜も、俺は電車に乗って家に帰り着いた。