妖(あやかし)狩り~外法師・呉羽&妖刀・そはや丸~

骨張った腕を突っ張って、きぃきぃと喚いているのは、手の平サイズの小鬼だった。
が、頭の角は、ほんのちょっとだけ瘤のように盛り上がっているだけで、ほとんどない。

「これが、こいつの角ってことか?」

呉羽は手の中の石と、小鬼を見比べて言った。
どう見ても、角であろう石は、小鬼の身体の三分の二ほどはある。

「いくら何でも、こんな大きな角などつけたら、お前など、立てもしないだろう」

「馬鹿っ! わしは高丸だぞ! その角をくっつければ、たちまち先の如く、大きくなるわい!」

そはや丸の手の中で、小鬼がきゃんきゃんと吠える。

「お前が高丸だと? 信じられんな」

呆気に取られたように、呉羽は小鬼を眺めた。

無理もない。
岩のような大男が、一瞬で手の平サイズで喚き散らす、貧相な小鬼に変わったのだから。

「信じられなきゃ、信じさせてやるわ! それ、その角を、わしの頭に乗せてみよ」

小鬼はぐいぐいと、呉羽のほうに頭を突き出そうともがく。

「「阿呆かお前は。その手には乗らん」」

呉羽とそはや丸の声が重なり、さらに二人は、同時にそれぞれブツを握っている手に力を込めた。

「ぎゃっ!! や、やめ~!」

「高丸よ。お前は昔、俺が大将軍と共に、同じように角を斬ったとき、改心するからと言って、命乞いしたな。その言葉を信じた大将軍は、角をお前の傍に埋めた。お前にも封じの呪(しゅ)を施したはずだが、結果がこれだ」