普通は、後ろか横に飛んで避けるところを、呉羽は前に飛ぶ。
呉羽を叩き潰そうと伸ばされた高丸の腕に、そはや丸の刃をあてがい、そのまま肉を薄く削ぎながら、呉羽は高丸のほうへ飛び進み、最後に肩から胸に斬り下げつつ、高丸の背後に回った。
「ぎゃああああ!」
高丸が叫び、血の滴る右腕を押さえながら、呉羽を振り返る。
呉羽のむき出しの白い上半身は、夥しい返り血に濡れている。
『おい高丸。こいつの強さが、ちったぁわかったろ。娘の身で俺を使えるほどの強さは、この情の欠片もない非道な戦い方故だぜ』
「お前が非道と言うな」
削げ取られた高丸の肉をそはや丸から飛ばし、呉羽はぼそりと言った。
「力は、やはり女だからな。あんな奴の身体を断ち斬るなんざ、ちょっと無理だ。だから、斬れる範囲で斬ったまで」
『そういう判断ができるところが、非道なんだよ。いや、非道ではないな。非情だ。普通の女子(おなご)なら、肉を削ぐなんてこと、できないもんだぜ。相手がどんな悪たれだとしてもな』
そはや丸の指摘に、呉羽はきょとんとした。
「そうなのか? だったら、どう戦うのだ」
心から不思議そうに言う呉羽に、高丸は、ぞっとした。
呉羽を叩き潰そうと伸ばされた高丸の腕に、そはや丸の刃をあてがい、そのまま肉を薄く削ぎながら、呉羽は高丸のほうへ飛び進み、最後に肩から胸に斬り下げつつ、高丸の背後に回った。
「ぎゃああああ!」
高丸が叫び、血の滴る右腕を押さえながら、呉羽を振り返る。
呉羽のむき出しの白い上半身は、夥しい返り血に濡れている。
『おい高丸。こいつの強さが、ちったぁわかったろ。娘の身で俺を使えるほどの強さは、この情の欠片もない非道な戦い方故だぜ』
「お前が非道と言うな」
削げ取られた高丸の肉をそはや丸から飛ばし、呉羽はぼそりと言った。
「力は、やはり女だからな。あんな奴の身体を断ち斬るなんざ、ちょっと無理だ。だから、斬れる範囲で斬ったまで」
『そういう判断ができるところが、非道なんだよ。いや、非道ではないな。非情だ。普通の女子(おなご)なら、肉を削ぐなんてこと、できないもんだぜ。相手がどんな悪たれだとしてもな』
そはや丸の指摘に、呉羽はきょとんとした。
「そうなのか? だったら、どう戦うのだ」
心から不思議そうに言う呉羽に、高丸は、ぞっとした。


