「ところで多子様。化け物屋敷に行くと言っても、日中にカタがつくとは思えませぬ。そもそも物の怪は、陽が落ちてからが本領発揮ですから。そのように遅くまで、お屋敷を抜け出していて、いいのですか?」
「大丈夫よ。だって父上は、知ってるから」
・・・・・・なんちゅう親だ。
呉羽は呆れた。
「ますます頼長殿がわかりませぬな。多子様が、鬼に喰われてもいいのですか?」
「だから、そんな怖いこと言わないで!」
いきなり多子が、声を張り上げる。
そんなに怖いくせに、何故わざわざ自ら化け物屋敷に乗り込もうなどと思うのだ。
面倒くさいなぁ、と思いながら、呉羽はゆっくりと腰を上げた。
「大丈夫よ。だって父上は、知ってるから」
・・・・・・なんちゅう親だ。
呉羽は呆れた。
「ますます頼長殿がわかりませぬな。多子様が、鬼に喰われてもいいのですか?」
「だから、そんな怖いこと言わないで!」
いきなり多子が、声を張り上げる。
そんなに怖いくせに、何故わざわざ自ら化け物屋敷に乗り込もうなどと思うのだ。
面倒くさいなぁ、と思いながら、呉羽はゆっくりと腰を上げた。


